「second life」で、出店、ハケン、不動産投資?
ここ数日だけでも、「second life」を利用したマーケティングやサービスがぞくぞくと増えてきているようです。
勝手な視点で、いろいろ眺めてみました。
(1)「三越 仮想空間「セカンドライフ」 百貨店で初…来月19日オープン」
初年度の来場者は12万人と見込み、セカンドライフ経由のオンラインショップでの売り上げ目標を4000万円としている。
(2)「仮想と現実が融合?--パルコなど、Second Life内を収録したCMを渋谷で放映」
Second Life内でパルコ・シティがオープンさせる、オンラインショッピングモール「PARCO CITY.com」のCM動画が、6月21日から7月下旬の期間、東京・渋谷の街頭ビジョンで約30分ごとに放映される。
「second life」に出店することで販売チャンネルを増やそうとする試みについて、考えてみたいと思います。
というのは、今回「三越」があらたに「second life」に出店するという記事(1)がありました。しかし、「socond life」を利用している層と、「三越」がターゲットとする層が違って、今回の出店は、販売チャンネルの増加につながらないのではないか?と疑問を持ったからです。
「second life」の特徴を利用して、新たなターゲットを開拓するならば、24時間店舗に、販売員がいるくらいの仕組みが必要かと思います。記事をみる限りでは、単なるサイトへの誘導店舗のようです。
プロモーションという観点からみれば、「三越がsecond life出店」ということで、各種メディアが取り上げてくれます。このイベントを発生させることによって、実際に広告を打つよりも、少ない予算でより効果的な広告を打つことができたと思います。
「PARCO」も「second life」へ出店するようです(2)。この店舗も誘導店舗なのでしょうか?
「三越」の例も「パルコ」の例もトラフィックのあるところへ、広告を出すという点は間違っていないのですが、ターゲットがあっているのか気になります。
また、出店形態からしても、新たなターゲットを開拓するようなやり方ではないと思います。先ほども述べたように、24時間いつでも店舗に販売員がいて応対してくれるくらいの取り組みがあってこそ、「second life」の価値が生きてくるのではないでしょうか。
(3)「仮想空間でもハケンさんは大事?--Second Life内店舗へのアバター派遣」
Second Life参入企業の多くは、Second Life内に建物を建てただけで、対応をする店員などがいない。 そこで、トランスコスモスは、Second Life内の店舗に、受付や店長、販売員、説明員などのアバターを派遣する追加サービスの提供を開始するらしい。
「second life」内への出店が相次ぐ中、このサービスは面白いとおもいました。
「second life」内の店舗に、受付や店長、販売員、説明員などのアバターを派遣してくれるようです。「second life」内の店舗を、単に広告として捕らえるのではなく、実際の店舗とすることができます。
実際の店舗を訪れたことがない人が、「second life」内の店舗を訪れたときに、実際の店舗と同等のサービスを体験してもらうことで、実際の店舗にいけないお客予備軍をネットに取り込んだり、実際の店舗に行ってみようという気になってもらえるような仕組みが望ましいだろうと思います。
まずは、「second life」がどんな雰囲気かも分からないのでとりあえず様子見で出店といったところでしょうか。
今後、実社会のサービスが「second life」内でもどんどん提供されていくようになるのでしょうか?
(4)「Second Lifeの土地を無料で--スパイスボックスが広告モデルの日本人居住区を開発」
スパイスボックスが所有する土地を無料でユーザーに提供することで、ユーザーの自由な創作活動やカフェ、ショップ運営などを促し、居住区の活性化を図る。第1弾として、6月20日より合計232区画の募集を開始する。
最後に記事(4)です。
ちょっと見方をかえると、不動産投資に似てますよね(笑)
地価の安い時(周りに何もないとき)に土地を購入します。次に、購入した土地の周りを開発します。この開発を土地を配った相手にやってもらうわけです。開発が進んだ土地の周辺は地価が上昇します。上昇したところで、空いていた(正しくは空けておいた)土地に企業の出店を誘致したり、広告スペースとして貸し出したりします。
誘致しようとしている場所、広告スペースとして利用できるスペースは、「ネットの世界なのに有限」なので、誰もが競ってその土地を欲しがるわけです。そこで、その土地に一番高い評価(価格)をつけてくれた方に、その土地を販売、貸し出しすることで、利益を上げることができます。
繰り返しになりますが、ポイントは「ネットの世界なのにスペースが有限」という点です。