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(book memo) バカの壁

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○自分が知りたくないことについては自主的に情報を遮断してしまっている。ここに壁が存在しています。これも一種の「バカの壁」です。

○ここが現代社会が見落としている、つまり「壁」を作ってしまった大きな問題点だと思っています。人間は変わらないという誤った大前提が置かれているという点、そしてそれにあまりに無自覚だという点。

○すでに、マウスの脳を人為的に巨大化するという実験が行われ、成功しています。シワが増えた脳を持つマウスを作るところにまでたどり着いているのです。

○「学習」というとどうしても、単に本を読むということのようなイメージがありますが、そうではない。出力を伴ってこそ学習になる。(中略)ところが、往々にして入力ばかりを意識して出力を忘れやすい。身体を忘れている、ということはそういうことです。

○自分の中にも別の自分=無意識がいるし、それは往々にして意識とは逆の立場を取っている。だから人間は悩むのが当たり前で、生きている限り悩むものなのです。それなのに悩みがあること、全てがハッキリしないことを良くないことと思い、無理やり悩みを泣くそうとした挙句、絶対に確かなものがほしくなるから科学なり宗教なりを絶対視しようとする。

○我慢する能力の発達が三十年間で、四、五年遅れていることが判明しました。(小学生)

○自動車に例えれば、この扁桃体は社会活動に対するアクセルで、前頭葉はブレーキにあたります。衝動殺人は、このブレーキを踏めない、即ち前頭葉がうまく機能していない人が行う犯罪。その逆で、連続殺人はアクセルの踏み過ぎ、つまり扁桃体が活発に働きすぎて犯してしまう。

○(教師に対して)よく言われることですが、サラリーマンになってしまっているわけです。サラリーマンというのは、給料の出所に忠実な人であって、仕事に忠実なのではない。職人というのは、仕事の忠実じゃないと食えない。自分の作る作品に対して責任を持たなくてはいけない。ところが、教育の結果の生徒は作品であるという意識がなくなった。教師は、サラリーマンの仕事なっちゃった。

○学問というのは、生きてきるもの、万物流転するものをいかに情報という変わらないものに換えるかという作業です。それが、本当の学問です。そこの能力が、最近の学生は非常に弱い。

○ここで(統計的調査)見られたのは、大きくなって非行に走った子供は三歳までに母親が、「この子は育てにくい子だ」と書いていた率が高い、ということでした。

○教育の問題というのはこうした科学的な調査をきちんと行わなくてはいけないのに、殆どそれがなされていない。そして科学的調査抜きで考えるから常に素人談義レベルを抜け出ない。

○権利のやりとりという面が非常に大きく扱われてしまう。それが虚の経済です。

○都市生活、つまり経済というのは、エネルギーがない限り成り立たない。これは大前提です。すると、一エネルギー単位が実は一基本貨幣単位だというのは、実体経済のモデルとして考えられるのではないか。

○だれが金を使う権利があるか、その虚のほうの経済、これは本質的に突き詰めて考えていくと意味が無くなってくる。つまり、情報と絡んでいて、正しい金の使い方というものが決まってくれば、誰が持っていようと対して変わりがないのです。

○実際には、無駄にお金を回し続けないと経済は成り立たない、という思い込みが世界の常識になっている。実の経済と虚の経済があるということは常識になっていない。

○原理主義が育つ土壌というものがあります。(中略)それは一元論のほうが楽で、思考停止状況が一番気持ちいいから。

○安易に「わかる」、「話せばわかる」、「絶対の真実がある」などと思ってしまう姿勢、そこから一元論に落ちていくのは、すぐです。一元論にはまれば、強固な壁の中に住むことになります。それは一見、楽なことです。しかし向こう側のこと、自分と違う立場のことは見えなくなる。当然、話は通じなくなるのです。


(ひとこと)

もう一度じっくり、味わいながら目を通したいをおもいます。

自分がバカの壁の中にいることを自覚することが、バカの壁を打ち破る最初のステップ。


(出典)

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