(book memo) 人材いらずの営業戦略
Memo
○営業マンが、どうして自分の持つ商品が売れないとつらいと思うかと言うと、営業を始めたその日から「売らなければいけない」と思っているからなのです。
○商品が売れ続けたのは、私が一生懸命売ったからではありません。お客さんにいきなり売り込もうとはせず、相手のことを知り、プロセスを踏んで、売っていったからなのです。このプロセスというのが重要です。
○中小企業では、大手企業出身の人材を雇いたいと思ったり、有能な人間を雇いたいといっても、決してうまくいきません。人材というのは、その人を使いこなせるマネージメント能力がその会社になければ、活かせません。
○私が考えるマネージャー像は、プレーヤーの視点ではなく、多くの能力の異なるプレーヤーをそれぞれにふさわしい業務に配置して、その異なる業務をきちんと評価し、その業務をつなげる役割を果たすというものですが、多くの会社で、こうした人員の仕分け作業は未だに行なわれていません。
○結果だけを社員に求めるというのは、「必ず儲かるようにしてくれ」といっているようなもので、それは本来、経営者の仕事です。
○鉄アレイモデル
商品 -アプローチ → ターゲット
商品:Unique Selling Proposition
アプローチ:何をやればいいのかを考える、見つける
ターゲット:理想的なお客さん
○商品やサービスの効果、効用を、端的に表現するというのが、このUPSです。
○14種類のアプローチ
①テレマーケティング
②DM
③ミニコミ誌
④雑誌
⑤新聞
⑥インターネット
⑦テレビ
⑧ラジオ
⑨業界紙
⑩パブリシティ
⑪ファクスDM
⑫チラシ
⑬飛び込み営業
⑭紹介
○売れる仕組み4ステップ
ステップ1 集客
ステップ2 見込み客フォロー
ステップ3 販売、見極め
ステップ4 ファン化
○分業体制
リレー型
アドオン型
ピールオフ型
○「適所適材」という考え方が重要です。この言葉は、まずは働く場所があって、そこに適切な人員を貼り付けていくという意味です。
○社員の適正を計る手段として、さらに、WBS(ワーク・ブレイクダウン・ストラクチャー)というものを使うこともできます。これは簡単に言うと仕事の構造分解表のようなもので、社員の仕事を分解し、一定の仕事を社員全体に与えて、何分で与えられた仕事を仕上げられるかを計測したものです。WBSを行なうと、誰がすばやくその仕事を終えることができるのかがわかります。
○商品は同じなのに、売上が伸びる会社があり、その一方で、売上が伸び悩む会社があるのです。両社の何が違うのかというと、情報提供力とサービス提供力なのです。
○情報管理を行なう上で集めるべき情報は、「顧客情報」と「案件・訪問先情報」、そして、お客さんとの接触履歴である「プロセス情報」の大きく分けて3つです。
○情報管理手法を確立するだけで、すごい答えが勝手に出てくるように思われることがありますが、まずは仮説を立ててから、「計る化」、「見える化」を行ない法則の導き出しをしていくのです。
○非文章情報のほうが、誰にでもわかりやすく、客観的な情報を収集しやすいのです。
○案件ごとに、「案件・訪問先情報」、「プロセス情報」を蓄えていかなければならないので、営業報告・日報は営業マンがその日に訪問した訪問先の数だけ、営業報告、日報の記載を行なうべきだということです。
○日報をつけるのはこのように、やるべきことを義務付けたり、客観的な情報を得るために行なうのです。
○「大事な商談」を決めるに当てっては、A・T・Mという3つの重要な指標があります。Aがアカウント、つまり金額です。Tがタイミング、Mが見込み度を表わします。
○プロセスを設計するのはマネージャークラスなのですから、仕事ができない社員がいるのは、マネージャーのプロセス設計に問題があると捉えるべきです。マネージャーは、営業マンが良好な成績を出せるようにするための組織編成能力、プロセスの設計能力がなければダメなのです。
○組織を変えるときは、独裁者であってください。組織を変えるには一人の大きな力が必要になるのです。みんなで力を合わせて組織を変えていこう、というやり方はあり得ません。
○プロセスマネージメントをうまく生かしていくには、マネージャーから一般社員へのフィードバックが重要になります。プロセスマネージメントを稼動させていくと、営業に関するさまざまなプロセス情報が蓄積されていきますが、マネージャーはその蓄積された情報の価値やそこから生まれた効果を社員に説明すべきです。
○一般社員たちがやっていることに何の意味があるのか、それを見えるようにするべきなのです。
○まずは、精神論・根性論をやめ、人材に依存しなくとも会社がうまく機能する「営業のしくみづくり」を行ない、その上で優秀な人材の獲得や「社員の教育・成長」にすれば、それこそ『鬼に金棒』ではないでしょうか。
Source
Postscript
しくみを作るにも仮説が重要なんですね。
当然といわれれば、当然かもしれません。
誰もが全く同じ環境で仕事をしているなんてことは、ありえませんよね。
初めて経験する環境のなかで、できるだけよいしくみを見つけるためには、実験と検証しかないですよね。
営業のしくみを構築するための本でしたが、考え方を応用して自分を活かせるマネージメントのしくみを、探っていこうと思います。
私の場合は、情報整理のしくみからですね・・・
情報の海でおぼれてます(><)