世界最小ラジオはカーボンナノチューブ製
世界最小のラジオは、一本のカーボンナノチューブからできています。
Brief
薄さは、人間の髪の1/10,000という世界最小ラジオは、カーボンナノチューブ製です。
カーボンナノチューブ一本で、”アンテナ”、”チューナー”、”増幅器”、”復調器”のすべての機能を持っています。
既存のラジオとの根本的な違いは、電波の受信方法にあります。
カーボンナノチューブで作られたラジオでは、カーボンナノチューブが高周波数で”機械的に振動”することで、電波を受信します。(普通のラジオは電気信号として受信します。)
実際にAM、FMラジオ局からの電波もきちんと受信することができます。
”Layla (entire song)”は、実際にカーボンナノチューブで作ったラジオで受信した音楽です。
(ノイズがかなり乗っていますが、音楽はきちんと聞き取れます。すごい。)
世界最小のラジオの研究成果は、血流中でもワイヤレス制御できる非常に小さいデバイスとしての応用を可能にするかもしれません。
References
- Nanotube Radio, Popular Science Blog, Nov. 01, 2007
- Nanotube Radio: Supplementary materials, K. Jensen, J. Weldon, H. Garcia, and A. Zettl, Nov. 02, 2007
Postscript
既に「カーボンナノチューブで癌細胞を破壊する」読んでいただいた方は、気づきましたよねぇ(笑)
「カーボンナノチューブで癌細胞を破壊する」では、目的の位置にカーボンナノチューブを移動させる方法を探すのが次の目標でした。
ラジオグループは、次のアプリケーションとして、”血流中でもワイヤレス制御できる非常に小さいデバイス”を候補に考えています。
どちらもグループも電磁波を利用しています。
”ラジオグループ”と”癌細胞破壊グループ”がうまくコラボレーションできると思いのほか早く、新しい癌治療法が実用化されるかもしれませんね。
それにしても、恐るべし”カーボンナノチューブ”、恐るべし”研究者のアイディア”です。