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(book memo) 段取り力

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Memo

○自己否定をしてしまうと、次のエネルギーがわかないが、「自分に力がなかったのではなく、段取りが悪かっただけだ」と考えることで、自己肯定を維持したまま改善できる。

○Aという人には「段取り力」があり、Bという人には「段取り力」がないという切り方ではなく、自分に得意なタイプの「段取り力」ならある、ということに気づいてもらえれば、非常に前向きな気持ちになれるだろう。

○「ムダは形を変えて現れる。ムダは進化する」とこの本には書かれているが、一度無駄をなくしても、無駄は形を変えて現れるから、進化した無駄をさらに摘み取っていくやり方を、トヨタでは実践しているのだ。これを繰り返していくことによって、選りすぐれた環境にブラッシュアップしていくのがトヨタの「改善」方式 (注:この本とは、『トヨタ式改善力』)

○物事を見るときも、「段取り力を見る」という視点を導入すれば、見えてくるものがたくさんあるはずだ。それが経験知となって積み重なってくる。その経験知は視点が非常にクリアだから、あたかも整理された箱のように、たくさん経験を積み重ねていくことができる。その視点でいいものをたくさん見ると自分への取り込みが早くなってくる。

○慣れていない人ほど、回り道をしてしまう。要するに段取りが悪いというわけだ。しかし自分が目指す最終形があって、要求される提出期限、すなわち納期があれば、納期から逆算して大失敗がないように主なところを押えていく。

○あるものを仕上げるために徹底的に無駄を省けば、その余ったエネルギーをクリエイティブな活動に注ぎ込める。

○無限に時間とエネルギーがあるという考え方は学者に多い。一つのテーマに20年取り組んでいたりすると、ほめられるのいい例だ。だが本当にできる学者は、それほど悠長ではない。新しいテーマを見つけどんどん加速していく。あるものをやっていたら次々と課題が見えてきて、その結果あるテーマを20年追っていたということになる。(中略)ブラッシュアップしながら、コストパフォーマンスをよい形で追求した結果での循環だ。

○マイナーチェンジという少しだけのアレンジだと、発想は根本的に切り替わらない。そこでまったく違った発想をせざるを得ないような目標設定をする。それが原動力となって、今までにない手段や方法が編み出されてくるのだという。

○出来上がりからそのプロセスをイメージする建築家的なものの見方は「段取り力」を鍛えるトレーニングに最適と言えよう。

○今やろうとしている「点」だけを見ている人と、やろうとしていることの周りにつながっている「文脈」を見ることができる人とでは、段取りを組む力が違ってくる。今、目標としている事柄だけを見て手順を組むと、出来上がったとき、自己充足的にはいいのだが、周りとのバランスが悪い。

○大事なのは出会った現物を見て、経験を積み重ねることによって、自分の中にチェック項目を増やしていくことだ。 (例:不動産選び・・・日当たり、間取りなど)

○まずは、動いてみるというのが段取りとしては正しいやり方だろう。そこで経験知が積み重なれば、大きな予算でチャレンジするときもリスクは少ない。

○アイディアや出会いの入る余地を残すことが、段取りを組むコツである。

○列車ダイヤには、『基本ダイヤ』(年に一度改正されるダイヤ)と『実施ダイヤ』というものがあって、実施ダイヤは毎日違うのである。

○段取りを意識することのよさは、先を見越しているので、反復する努力をいとわなくなることだ。先が見えない努力はつらい。しかし、これを続けていれば、必ず質的な変化が起き、少しでも変化すればそこを増幅すればいいと分かれば、反復も続けていける。これが上達の基本だ。

○「何のために何をやる」というのは根本的な「段取り力」だ。それがないと、努力しても的外れになってしまうし、努力が無駄になる。だから「段取り力」を鍛えるやり方としては、今何のためにこれをやっているのか、ということを意識して口で言う、あるいは自分で意識化することだ。

○ラフでもいいからとりあえず作っておいて、精神の安定を確保してから細かいところを微調整していく。(中略)これは仕事を進めていくためには重要なことだ。

○恐ろしく複雑な手順をチャート化できるまで煮詰めることが、”鬼”の「段取り力」を成功させる鍵だ。

○「段取り力」とは時間的な順番を作るというより、むしろ重み付けが中心になる。

○情報はある程度見通しを持って集めないと、よけいなものまで集めてから整理して考えることになり、効率が悪い。仕事の段取りとしては、まず自分たちに必要な情報とは何かについて追い込むことが大切だ。

○多くの会議や会合は、意見を残そうとするから駄目なのだ。これは私の持論だが、意見を言っている暇があれば、アイディアを出せ、ということだ。反対意見を言うなら代替案を出してほしい。

○意識を高めようとか、がんばろうという抽象的なことではなく、その一手を打てば、すべての意識が変わっていくのだ。その具体的かつ本質的なツボをさがすために脳みそを使うのだ。

○段取りと言ったとき、そこにわき上がるのは「骨組みを押さえておいて、あとは融通が利くように余白を残しておく」というイメージではないだろうか。ぎっちり計画を立ててしまうと、余白に生まれてくるものがあらかじめ排除されてしまう。これは、大変もったいないことである。

○とっさの危機的な状況でも融通の利く判断ができる、その幅の広さが実は「段取り力」に支えられているということだ。

○「段取り力」という言葉で伝えたいのは、大筋を外さないことと優先順位を間違えないことである。(中略)このことについての認識が足りなくて失敗するケースが多い。

○状況を段取ることによって人間の力が引き出されてくることが分かれば、自分の能力に希望が持てる。それがないとその人本来が持っている力だけで勝負をすることになるが、「段取り力」によってそれ以上の資質を引き出すことができると考えると、未来に対して希望が持てる。状況が力を引き出しそれが何度か繰り替えされていくと、その力が本物になっていく。(例:デート)

○料理はいろいろな事柄をなしていくときの基本的な比喩になる。なぜなら、たいがいのものは料理と同じように素材があってスタートするからだ。まったくの無から何かを生み出す作業は、現実にはあまり多くない。すでにある素材集めから始まって自分の手を加えて何かを完成させるのが、もっともシンプルにイメージしやすいもの作りの活動だ。

○最初に明確なヴィジョンやコンセプトを打ち出し、そこからイメージできるものを他の領域から探してアレンジして、今必要なものにあてはめていってしまう。

○完成体から、それが作られてきた段取りをエックス線のように透視できるようになると、自分が段取りを組むことができるようになる。(『デザインシート(レシピ)』で練習)

○何かをやるときは、いつも「自分がどういう角度で、何に向かうのか」意識していることが大切だ。視点や切り口を明確にすると、段取りがシンプルになって労力が削減される。

○「段取り力」は、つまるところエネルギーの配分だ。一番エネルギー値の大きいものを最重要なところにぶち込む。

○「段取り力」を鍛えるには、望遠鏡や顕微鏡の倍率を変えるように物の見方を変えてみることだ。細かすぎる物はあえて見ないようにすることによって、構造が見えてくる。起こったことを時系列にただ並列して12個目もしてしまうのではなく、4つずつ同質の3工程でできているという構造を見つけられるような発想に切り替える。

○気の持ちようも大切だが、どんなにやる気にあふれて前向きになろうとしても、「段取り力」がないと空回りする。そのうちあまりうまくいかなくて、やる気も失う。やる気とは、段取りがうまく回転することによって増幅してくるものだと私は思う。やる気のあるなしを最初に問うより、「段取り力」をうまくつけていくほうに力を注ぐべきだ。


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Postscript

あれもこれもと手を出しては、どれも目的を達成できない、あるいは達成したけどひどく疲労感を感じてしまうという経験をされた方もすくなくないのではないでしょうか。

これも「段取り力」が未熟だから起こる現象だと思いました。

今何に注力すべきか、どうやって達成すべきか、を考えずにとりあえず動き出してしまう。

さっさと動き出したほうが、さっさと終わるという考え方が染み付いているためでしょう。


地図を持たずに迷路に入っていく。

結局、不安になり途中で逃げ出してしまう=達成できない。

無駄にあちこち動き回って運よく出口にたどり着く=疲労感を感じる。

このような状況を何度も経験しているのも関わらず反省しないのが、よくないですね(><)


正しい「段取り力」によって、しっかりと段取りを組み、成功できるという体験をすることで、この悪しき習慣から抜け出すぞ(--)/オー

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