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(book memo) 伝わる・揺さぶる!文章を書く

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Memo

○信頼されているならば文章は有効に働き、不信感を持たれていれば効力は低い。結果を出すためには、自分というメディアの信頼性・影響力を上げていかなくてはならない。

○論点・意見・論拠。つまり、取り上げた問題と、言いたいことと、その理由。機能文ではこれを意識してみよう。

○機能文とは、自分が言いたいことをはっきりさせ、その根拠を示して、読み手の納得・共感を得る文章

○意見とは、自分が考えてきた「問い」に対して、自分が出した「答え」である。

○意見と問いは呼応している。いい意見を出す人は、「問い」も深い。「問い」が浅薄だと、意見もそれなりになってしまう。

○自分の頭でものを考えるために、1つ、道具を持つことにしよう。考える道具は「?」の形をしている。そう、「問い」だ。

○過去→現在→未来へと流れる時間軸と、自分→身の回り→日本社会→世界へ広がる空間軸に視野を広げ、問いを立てる。

○何のために書いているのか、分からなくなってしまったら、次の順序で、自分に問いかけてみよう。
1.自分はいま何を書いているのか?書こうとしているのか?
2.だから、何なのか?それは読み手にどんな意味があるのか?
3.読み手にどうなってもらいたいのか?そのためにどう書けばよいのか。

○機能する文章を書くためには、自分と読み手の問題関心から外れない論点を設定することが必要だ。

○テーマから論点を絞り込んでいく感覚
テーマ        タイトル(論点)
男性ファッション  なぜ日本男子はカジュアルが下手なのか?
ブランド       3年待ってもケリーバッグが欲しい理由。

○論点は文章を貫く問題意識だ。はっきりした疑問文で書くクセをつけよう。

○論点を決めるための問い
  1.自分に切実な動機がある問いか?
  2.読み手の要求にかなっているか?
  3.自分の力量で扱いきれるか?
  4.社会的に見て論じる価値があるか?

○同僚・上司・後輩、同じことを書いても、結果が違うということは、3者に同じ結果を出すためには、相手に応じて書き分けをしなけれないけないということだ。

○結果を出す文章を書こうと思ったら、相手との関係は、こっちの「つもり」ではなく、相手から見たときの、あなたとの距離、関係性を基準にすることだ。

○説得のためには「相手の反対理由」を正確に押さえる必要がある。いちばん良い方法は、「どうして反対なのか」とただ問いを突きつけるだけでなく、相手側の理由を突っ込んで聞いてみることだ。そのときのポイントは次の3つ。

  1.理由を洗い出してもらう
  2.その中から、優先順位の高いものを決めてもらう
  3.それ以外に後から、別の理由を持ち出さないように確認しておく

○問題を多角的に見る
  (1)自分の体験・見聞を洗い出す
  (2)必要な基礎知識を調べる
  (3)具体事例を見る
  (4)別の立場から見る
  (5)海外と比較してみる
  (6)歴史を押さえる(背景)

○短く言うということは、大事なものだけ残して、あと全部を棄てることだ。短く言えないということは、大事なことの順番が自分にも分かっていないということだ。

○何かを否定するのは簡単だが、新たな考えを創っていくのは骨が折れる。その骨の折れる作業を相手まかせ、相手の負担としてしまう。だから否定するだけという方法は、状況を動かさない。では、どうするか?否定を提案に変えるのだ。新しい考えを出すという骨の折れる作業を自分で負担するから、効果が期待できるし、自分お理想を形にできる。

○理由の「数が多い」、ということと「多角的にものを考える」こととは違う。多角的にものを見るには、最低でも次の2つを実践する必要がある。
  1.自分の立てた論に自分で反論してみる
  2.対立する相手の「論拠」を押さえる

○<依頼文の構成>
挨拶

自己紹介(私はどういうものか?)

志(何を目指しているか)

依頼内容(何をお願いしたいか?)

依頼理由(なぜ、あなたか?)

条件(期日・謝礼などは?)*別紙要項に

返事を伺う方法・締めの言葉等

○議題を「問い」の形にして、はっきりさせれば、あとは、議事録は書ける。

○会議というものはとかく混沌としがちだ。(中略)最悪の場合、会議が転覆することもある。
(中略)(「いま、どこにいるか?」を知るために)視野を過去へ、そして未来へ。つまり、「前回までの流れ」と「次回の予定」を書くことだ。このような議事録を配っておけば、当日の会議のポジションは、だれの目にも格段にはっきりする。

○何かの良さは、その対象についてよく知らないと語ることはできない。知るためには見たり聞いたり、調べたり市内といけない、そのものの良さや個性を自分で見つけ出して言葉にするのは、骨の折れる作業だ。

○あなたの書く文章の読み手をこのような「おいてきぼり」にしないために、「2歩前提に引いて見ること」を提案したい。自分の書いたものを、人が見たらどうか、おかしくないだろうか、と1歩引いた視点でチェックする(中略)さらに、もう1歩引いて、自分があたりまえと思っていることをわからない人もいるのでは?と想像してみることが肝心だ。

○読み手から何か意見やアイディアを引き出したいのなら、「意見」をもらう以前の、「そもそも、何が問題なのか?」を共有しておく必要がある。

○教える内容をあらかじめ伝えておくだけでなく、そこからさらに1歩引いて教える側のねらいまでを伝えておくこと

○専門家になってしまうと、わからない人の、わからないという気持ちがわからない。なぜ?どこが?どうして?わからないのかということへの想像力が働かなくなる。

○「読み手から見たら、これを読む動機は何だろう?」と考えてみよう。はっきりした動機があれば、文章の冒頭に書く。

○<自分の思考停止ポイントを発見する問い>
  ◇いま自分が、信頼を寄せている存在は?その人の言うことを咀嚼しないで人に広めていないか?
  ◇自分が優れていて、他人が劣ると思うのはどんなときか?
  ◇最近、人に何かを強く勧めたか?
  ◇会議や会話で自分が連発する言葉はあるか?
  ◇自分の発言の中で「絶対」をつけるものは何か?
  ◇自分のモットーは何か?

○自分を偽ることなく外界と関わっていけるということは、きわめて自由なことだと私は思う。では自分を偽りさえしなければ人を踏みにじってもいいのか?孤立してもいいのか?そうではない。だからこそ、早いうちから、自分の意思を表現して打たれ、失敗を体の感覚にやきつけていかなくてはならない。表現力を磨き、成功体験を重ね、熟練して、自分の意志で人と関わっていけるようにしていくのだ。そういう自由を私は欲しい。そのための思考力・表現力の鍛錬なのだ。

○「いまさら言うまでもないことだ」とか、「照れるから」と言って逃げず、恐れず、私は、日ごろあなたをこう見ている、あなたの仕事を私はこう受け取っている、という根本思想をコミュニケーションのはじめのところではっきり示していこう。そうすれば、大切な人とのコミュニケーションは、もっとずっとブレなく、スムーズになっていくはずだ。

○常に読み手にとって心地よいことを書いていけば、相手に嫌われないが、それでは書く意味を見失い、読む側の興味も失せてしまう。相手という個性に、自分として向き合ったとき、自分の中に湧き起こってくるものがある。その相手だからこそ言いたいこと。自分にしか言えないこと。そういうものに、私たちはもっと忠実になっていいと思う。


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Postscript

相手に伝わる文章を書くときには、相手の視点で論点の設定することが重要です。

論点の設定の仕方が非常に参考になりました。


「議事録を書く」、「メールを書く」など書く目的別に、書き方の注意点やテンプレートが紹介されているので、文章を書く際の参考書として利用すると便利だと思いました。


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